《高山植物の宝庫》公共交通機関で行く 白山 テント泊登山 

8月登山

2024年8月9日(金)~10日(土)、公共交通機関利用で白山に登ってきました。

白山登山は約6年ぶり、2回目です。

前回は室堂に泊まりましたが、今回は南竜ヶ馬場野営場でテント泊。

もうすっかり山は秋めいてきていると思いますが、夏の白山の魅力をお届けします。

この記事は、自宅を出てからの日数をDay1~4で、登山の日数を山行1日目~2日目で表します。

【Day1】東京―金沢 モンベルでOD缶購入 のんびり前泊

北陸新幹線 東京―金沢 9:56発 12:30着 <所要 約2時間半>

東京駅から北陸新幹線のかがやきに乗車。

いつ乗っても新幹線は快適ですね。眠くてうつらうつらしながら過ごしていると、あっという間に金沢着です。

第一印象は、涼しい!

日差しは強いし、気温もそこそこ高そうな感じだったのですが、日陰に入ると涼しく感じました。

湿度が低いような。

宿の方に聞くと、「立秋を過ぎたからですかね。」と。

立秋を過ぎると涼しくなるなんていう感覚は、私にはなかったので、気候の違いを感じました。

この日は、次の日の早朝出発に向けて足りないものの買い出しとパッキングです。

モンベル金沢店で買い出し

まず向かったのはモンベル金沢店

地図でお分かりかと思うのですが、駅から7分ほどの距離にあるので、とっても便利。

ちなみに、好日山荘金沢エムザ店ももうしばらく行った先にあります。

目的はOD缶とフリーズドライ食品の書い足しだったので、好日山荘でもかまわないのですが、ポイントを使いたかったので今回はモンベルで。

金沢中心地に近いスーパー マルエー彦三店で買い出し

モンベルの後は、スーパーでおにぎりやパンの買い出しです。

私が宿泊したのは近江町市場近くだったので、徒歩でマルエー彦三店へ。

観光地に近いと、こういう庶民派スーパーが少なかったりするので、徒歩圏内にあったのはラッキーでした。

【Day2】山行1日目

いよいよ白山に向けて出発です。

バスに乗る前に、まずはコインロッカーに荷物を預けます。

下山後のお風呂セットなど不要なものをコインロッカーへ。

金沢駅にはコインロッカーがたくさんありました。

日をまたぐので、延長料金がかかります。

白山登山バス 金沢西口―市ノ瀬 6:00発 8:12着<所要 約2時間10分>

別当出合まではバスを乗り継ぐ必要があります。

まずは、市ノ瀬まで北陸鉄道株式会社の白山登山バスに乗車。

  • 金沢駅西口7番乗り場 
  • 道の駅しらやまさん にてトイレ休憩あり
  • 片道2190円
  • 予約不要(4名以上のグループは前日までに北陸鉄道金沢営業所に連絡する方がよいそうです。)

バスの運行日、時刻表、乗り場などは毎年変更する可能性があります。

北陸鉄道株式会社のホームページであらかじめ確認しておきましょう。

私はだいたい出発の40分くらい前にバス停に着いたのですが、少し離れたところにあるベンチには登山スタイルの方がちらほら。

バス停は能登方面のバスと同じだったので、ここでいいのかなと思いつつ、自分のザックを乗り場に置いてみると

どこの登山口に行くバスでもあるあるだと思うのですが、周囲にいた人たちが集まりはじめザックを置いていきます。

バスは観光バスサイズですし、平日だったので乗れないような方はいなかったですが、出発ギリギリのバス停到着は避けた方が安心かもしれないですね。

白山登山シャトルバス 市ノ瀬―別当出合 約20分間隔で運行 <所要 約15分>

市ノ瀬に到着すると、すでにシャトルバスが待っていました。

すぐそばにある簡易窓口でチケットを購入。 

シャトルバスは石川県が設定したマイカー規制日に合わせての運行。

バスの運行日は毎年変更すると思われます。

また、運行日であっても、日によって時間が異なるため、株式会社マップのホームページを必ずチェックしましょう。

登山バス到着直後は大勢が乗車します。

ですので、20分間隔の運行となっていますが、シャトルバスの座席分の人数が乗車し次第出発という感じでした。

今回のコース 

白山登山のコース選びには、白山観光協会のこちらの地図がわかりやすいと思います。

コースタイムも載っていて、必要な情報が強調されています。

もちろん、登山するためには地形のわかる地図が必要です。

その中で私が今回とったコースはこちら。

【山行1日目】

砂防新道→南竜道→南竜山荘→南竜ヶ馬場野営場→南竜山荘→エコーライン→白山室堂→室堂平→御前峰(山頂)→お池巡りコース→白山室堂→トンビ岩コース→南竜山荘→南竜ヶ馬場野営場(泊)

なんだか、とてつもなく長いコースのように見えますが、分岐がたくさんあり、いろんなコースが楽しめるからこそ。

そして、テントを張って重い荷物を一度テントに置いて山頂に向かっているので、こんな感じになっております。

【山行2日目】

南竜ヶ馬場野営場→南竜山荘→南竜道→黒ボコ岩→観光新道→別当出合

南竜道から黒ボコ岩は登り。また、観光新道はそこそこ急なので、多くの方は砂防新道を通って下山をしている印象でした。

けれど、観光新道のお花に感激した記憶が忘れられず、また同じ時期の白山に来た私。

迷わず観光新道で下山です。

登りで観光新道を選ばれた方々は、暑さもあってみなさん疲労困憊。

「もう無理っす!」「まだですか?」「きついですね。」などなど。

「この後のお花最高ですよ!」と声をかけて、励ましました。

登山のこういう励まし合い。同じ道を歩んでる者同士のつながり。

すごく好きです。

※南竜山荘から伸びている不自然な直線は、なぜかログが正しく取れていなかった部分です。実際にはこのルートは歩いていません。総距離で1.2kmくらいは誤りです。

コースタイム(目安) 先ほどの地図のコースタイムを参考にしています。

 【山行1日目】約8時間+休憩時間+テント設営時間

 【山行2日目】テント撤収後出発 約4時間+休憩時間

※南竜山荘と南竜ヶ馬場は少し離れていますが、同一箇所とし、コースタイムに入れていません。

自分の体力や経験に合わせてコース選びをしましょう。

前回もそうだったので、注意喚起。

花がきれいすぎて、周りの景色が素敵すぎて、テンションが上がり頻繁に写真を撮るので全然進まないです。

特に写真好きさん、花好きさんは、いつも以上にコースタイムは余裕をもっておきましょう。

ちなみに、今回に限らず、私はいつも自分の歩く速度よりも長めにコースタイムをみておくようにしています。疲労やケガなどによって予想以上に時間がかかることも想定されるからです。

油断することなく、今後も気をつけていきたいです。

別当出合から登山開始 

別当出合にはもちろんトイレあり。トイレの中には更衣室もありました。確か2つくらい。

この時期、下山後に着替えられる場所がきちんと確保されているのはありがたい。

また、”白山では登山届の提出が義務づけられています”という音声がずっと流れていました。

私は家族には既に提出済みでしたが、こちらでも提出。

紙とオンライン両方あり、最初はオンラインに挑戦しましたが、なぜかうまくいかなかったので紙で。

紙の登山届のポストってけっこう満杯なことが多く、”個人情報抜き取り放題状態”に感じて躊躇してしまうのですが、ここはポスト自体が大きく、他の人に見られそうな心配を感じずにすんで安心しました。

砂防新道は、よく整備されていると思います。

段差が大きいところはけっこうありますが、自分のペースを守って歩けば問題ないです。

気温は下界に比べたらはるかに低いはずなのに、テント泊装備なこともあって汗が止まらない。

汗拭きにしている手ぬぐいも、すぐにびっしょりになるくらいです。基本的に日陰多いんですけどね。

下は晴天なのに、標高が上がるにつれてガスの中に。

登山道に増えてくるお花と、迫力ある景色の登場にパワーをもらいつつ登る。

南竜道と黒ボコ岩方面への分岐で、景色が開けます。小さく見えるのは甚之助避難小屋。

南竜道はお花も多いし、アップダウンがそれほどないので、幸せを噛みしめて歩きます。

南竜荘着 南竜ヶ馬場野営場 テント設置

テントの受付はこんな感じで無人です。

一人800円。今のご時世ではとてつもなく安く感じます!

封筒に入れて、受付ボックスの中へ。

おつりはないので、あらかじめ小銭を用意しておきましょう。

そして、少し歩いて南竜ヶ馬場野営場へ。テントを設営します。

南竜荘からここまでの道は川が流れていて、お花もたくさん。

トイレもきれいだし、ここのテント場かなり好きでした。

白山登頂

さて、身軽になったところで白山山頂へ向かいます。

途中で雨が降ったりやんだりでしたが、エコーラインが気持ちよくて、幸せいっぱい。

室堂手前はちょっと急ですが、マイペースマイペース。

白山室堂はたくさんの人で、とってもにぎわっていました。

クーリッシュ。たしか300円。

室堂の周りのお花畑。大好きです。

カメラとスマホの両方で撮っているので、写真によって色合いが違いますね。すみません。

雲が出たり、青空が覗いたり。コロコロ空模様が変わります。

そんな中、山頂まであともう少しというところで、青空が!

青空の山頂を味わいたい一心で、必死に山頂へ向かいます。

ぎりぎりで到着!剣ヶ峰と、池がきれいに見えます。興奮。

お池巡りをしながら、室堂へ戻ります。

お花の状態のチングルマをまだ見れるとは思っていなかったので、うれしくなりました。

遠くから見ると目玉焼きみたいな配色だなといつも思います。

綿毛になりかけのものも見れました。

この辺りで、あまりに人がいなくて寂しくなりました。

もう夕方になってきたからだとも思いますが、

室堂泊の方々はご来光を目的にしていることも多いので、明朝に山頂に行く方が多いと予想しました。

でも、この景色!独り占め!!

大汝峰と思われる方向もきれいに見えます。

再び白山が見えてくると、室堂まであともう少し。

室堂からトンビ岩を通っているうちに、雨が降り出しました。

景色は見えないし、雨が止んでも濡れたハイマツで身体が濡れるしで、駆け足で下りました。

南竜ヶ馬場野営場 テント泊

きれいな夕日が見れるのが、山に泊まる魅力の一つだと思っています。

ペグが刺さりにくいところもありますが、平らなところが多いテント場。炊事場あり。

auユーザー常に圏外。テント場の受付をした小屋周辺は電波が入ることもありましたが、不安定で全く入らないことも。

【Day3】山行2日目 

昨日の不安定な天気から一転。気持ちのいい朝を迎えました。

テント撤収 登山開始

かなり結露していましたが、支度をしているうちにテントがほとんど乾きました。

この晴天のおかげです。

黒ボコ岩を経由

登りはザックの重さが身体に堪えます。

お花と山々の美しさを堪能しながら、ゆっくり登りました。

そうこうしているうちに、黒ボコ岩に到着です。

観光新道で別当出合に下山

楽しみにしていた観光新道。気持ちよくて、何度も何度も足を止めてしまいます。

前述のとおり写真を撮りまくったり、景色に見とれたりしていた私。

予定よりもだいぶゆっくりペースでの下山となりました。

観光新道は、ところどころ段差の大きいところがあります。

すべらないように注意。

白山登山シャトルバス 別当出合―市ノ瀬 <所要 約15分>

別当出合に着くと、すでにシャトルバスが停まっていました。

こういうとき、いつ出発なのか目安を運転手さんに聞いておくといいです。

「10分後くらいだけど、暑いからもう乗っていていいよ。」と言ってもらえ、乗り込みました。

私が乗り込むと、周りで休んでいた方々もバスのもとへ。人数が揃ったので、結局すぐに出発。

20分間隔というのは、あくまでも人数が揃わなかったときのため、という感じなのかもしれませんね。

白山登山バス 市ノ瀬―金沢西口 13:30発 15:50着 <所要 約2時間20分>

行きと同じバスで金沢駅へ向かいます。

バスを乗り継ぐことを見越して、13:30に間に合うように下山しましょう。

私は早めに市ノ瀬に着いたので、バス停目の前のビジターセンターで時間をつぶさせてもらいました。

気になっていたお花の名前もわかって、近くにいた登山者さんと情報共有したりして、楽しく過ごしました。ビジターセンター大好きです。

お腹ぺっこぺこ 下山後の栄養補給はとんかつで

荷物の軽量化のためにフリーズドライやパンなどの食事だったので、ガッツリ食べたい!ということで、金沢駅でとんかつをいただきました。

金沢かつぞう 金沢駅あんと店です。

ボリュームたっぷり。

店内には、登山帰りの方々がちらほら。

身体が野菜を求めていたので、キャベツをお代わりしました。

アパスパ金沢駅前で入浴

前回も利用させてもらった、アパホテル金沢駅前のスパ アパスパ金沢駅前で入浴。

  • 外来入浴 3時間 1000円
  • フェイスタオル、バスタオル付
  • 大浴場、露天風呂に加えて、レストルームあり。

ザックはスパの受付で預けることができます。

アパホテル宿泊者も同じ施設を使いますが、ロッカー内は分かれていて、外来の方がロッカーは大きいです。

ただ、ザックを入れられるほどのサイズではないので、手提げなどに必要なものだけを入れて持ち込む方が良さそうです。

夜行バス さくら高速バス 金沢―新宿へ 21:15発 

行きは新幹線でしたが、帰りは夜行バスで東京へ。

夜寝ている時間を移動に使えるので、効率的で夜行バスはよく利用します。

けれど、今回のバスは前後のスペースが狭くて正直きつかったです。

疲れていたので問題なく眠れましたが、男性の方は大変だったのではと思いました。

乗車券自体は、新幹線と3000円ほどしか変わらないです。

しかし、もう一泊金沢に宿泊するとなると、休日ということもあり高くつきます。

サッと入浴して、Day3のうちに新幹線で帰るというのが、一番身体にはやさしいかもしれません。

【Day4】バスタ新宿到着 6:20着

それでも、寝ていれば新宿に着くのは楽ですね。

運転手さん方もとても感じがよく、丁寧に対応してくださっていました。

夜中にこうして運んでくださることに感謝です。

同じ時期に2回登った私が選ぶ 次にまた登るなら?

さて、今回も大満喫で終了した8月の白山登山。
”もしまた同じように白山に登るなら”と仮定して、自分なりにどのコースを選ぶか考えてみました。

前回のコース

前回は白山室堂泊だったので、定番のご来光を楽しみました。

”もう一度あの道を通りたい”と思ったコースは、観光新道のように今回も選びました。

【山行1日目】

 砂防新道→黒ボコ岩→白山室堂(泊)

【山行2日目】

 白山室堂→御前峰(ご来光)→お池巡りコース→白山室堂→黒ボコ岩→観光新道→別当出合

結論 またテント泊なら、今回のコース!山小屋泊なら、前回のコース!

トンビ岩コースについては、雨もしくはガスの中だったために、魅力を十分味わえなかったのですが、次もきっと同じコースを選ぶと思います。

ただ、一緒に行く相手によっては、お池巡りコースはパスするかもしれません。

私は大好きな道ですが、山頂である御前峰から池に向かう道はいわゆるザレているところがあり、慣れていない人は怖いかもしれないです。

また、お池巡りをすることでコースタイムが長くなってしまうため、下山する体力に心配がある人は次の機会にした方がいいと思います。

もし違うコースを通るなら

では、もしまだ歩いたことのないコースを歩くとしたら。

  • 展望歩道のアルプス展望台からアルプスを眺めたい。
  • 大汝峰まで足を延ばしたい。
  • 南竜ヶ馬場野営場から別山に登りたい。

3つ目に至っては白山登山ではありませんが、テント泊をしている方で別山に向かう方もいたので、いつか登ってみたいです。

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