冬の山の魅力
東京在住の私は、冬になると丹沢や奥多摩などの低山歩きと、八ヶ岳などのスノーシューハイキング、赤城山などのスノーハイキングを例年楽しんでいます。
コロナ前はゲレンデにも年に数回行っていたため、雪山を楽しむ機会が多くありました。
低山・高山の双方に魅力があり、毎週末どこかにでかけては冬のアウトドアライフにどっぷりはまっていたあの頃。
冬は空気が澄んでいるため晴れると青空が美しく、雪の白さとの対比がすばらしい。

春~秋に比べると登山者が減り、静かな山歩きを楽しめるのも魅力の一つ。
葉っぱが落ちた山は明るく、周囲の景色がよく見えます。
自然と自分たちだけの静かな空間。冷たい空気に包まれて、心が研ぎ澄まされるような、心のよどみが消えていくような感覚を味わえる気がしています。
残念ながら今シーズンは様々な事情があって雪山へでかけることは叶いませんでした。常にザックに入っているチェーンスパイクさえもただの「お守り」状態。ある意味、冬の低山歩きをとことん楽しんだシーズンだったと言えます。
このブログやinstagramでも紹介している通り、とにかく冬の低山は富士山を眺められることに重きを置くことが多いです。
葉が落ちて景色がよく見えるのはいいのですが、葉も雪もない山の景色は少し寂しいように感じることも。その分、雪の積もった富士山が現れると心がおどるような気持ちになるのだと思います。
思い通りの景色が見れないこともありましたが、東京近郊の冬の晴天率のおかげで、今シーズンの【絶景富士山満足度】を点数化するとしたら8割超えになるでしょう。
前回記事にした、九鬼山~馬立山~菊花山の満足度もなかなかのものでした。しかし、この縦走コースは万人に勧められる山かというと、そうではありません。

そこで、今回の記事では【絶景の富士山に出会える・手軽に冬の低山歩きを楽しめる・人が多くなく静かな山歩きを楽しめる】という3つの条件を満たす山行を2つご紹介します。
2024-2025冬シーズンのまとめとして、アクセスやおおまかなコースの説明を交えながら、冬の登山の魅力をお伝えできたらと思います。
冬におすすめ 東京近郊の低山 part1矢倉岳
まず一つ目にご紹介するのは矢倉岳。大きな富士山を眺めたい方にはこちらがおすすめ。

矢倉岳(やぐらだけ)は、神奈川県南足柄市に位置する標高870mの山です。
山頂は開けており、天気が良い日には富士山が目の前に広がる絶景スポット。
登山コースは短めで、危険な箇所も多くないため比較的初心者でも登りやすい山です。
今回のコース
私が2月に登ったコースは地蔵堂バス停から登り、矢倉沢バス停に下るルート。コースタイムはおよそ3時間半、距離は5kmほど。
地蔵堂バス停→矢倉沢林道分岐→山伏平→矢倉岳→矢倉沢公民館→矢倉沢バス停
アクセス 小田急小田原線 新松田駅から地蔵堂バス停へ<所要約37分>
地蔵堂バス停までは箱根登山バスに乗車します。
小田急小田原線新松田駅 箱根登山バス1番乗り場から所要37分、740円。
新松田駅のバス停は駅の目の前にあります。
気をつけたいのが新松田駅には「1番乗り場」が2つあるということ。
「1番乗り場」の最後尾に何の疑いもなく並んでいたところ、それは富士急モビリティの1番乗り場でした。直前に気づいてギリギリセーフ。危うく乗り遅れるところでした。
新松田駅のトイレはきれい。登山者が多い駅ですから、個室の中は荷物を置くスペースが確保されています。

地蔵堂は駐車場にトイレがあります。

地蔵岳バス停~矢倉岳~矢倉沢バス停
地蔵堂バス停から登山スタートです。なんだか見たことがある景色だと思ったら、金時山に登った際に訪れていました。同じバスで来た人たちの多くも金時山に向かったようです。

地蔵堂には本当にお地蔵様が保管されているとのこと。

民家のそばを通って山に入ります。
ここはいわゆる「ザレ」で、足を地面に着くたびに足元からサラサラと土が流れていきます。焦らず一歩ずつ歩けば問題ありません。

鉄塔のそばを通過。鉄塔を管理するためなのか木が切られていて、明るい道です。

しかし、木がないことで逆に道が分かりづらく、ここに出る直前は登山道から少し外れてしまいました。明らかに変なのでGPSで道を確認しながら正規のルートを探しましたが、GPSで表示される誤差の範囲内でのできごとで、大きく道を逸れているわけではないことしかわかりません。こういうときは元の道に戻って周囲を見渡し、道を探すに限ります。

盛り上がった独特の形は金時山でしょうか。

山伏平から先は少しずつ景色が開けてきます。初心者にも登りやすいとはいえ、山頂に至る道は次第に急になっていき、息が上がります。きつくなったらペースを落として、富士山を眺めながら無理せず登りましょう。
「こっちの方に富士山が見えるはずなんだけど…」なんて思いながら振り返るとびっくり!予想を遥に超えるサイズの富士山がお目見えです。

矢倉岳は今回初めてですが、過去に何度もこの近辺の山には登ったことがあります。金時山は冬にも数回登りに来ました。しかし富士山が見えたことはほとんどありません。見えたとしても、雲に覆われていて期待外れ。ですので、念願叶ってやっと会えたような気分になりました。
カメラでもスマホでも、写真を撮りまくる。周りの方々も大興奮で、「きれいですね。」「最高ですね。」なんて、声をかけあいました。

山頂は広く、ベンチもあります。こんなにいい景色なのに人が少ない。まさに穴場!



相模湾も見えます。

しばらく休憩したら矢倉沢バス停方面へ下山です。日差しはあれど2月の山は寒い。寒さが苦手なので、長居は禁物です。

登山口から舗装路に抜けた先にロウバイが咲いていました。甘い香りが春を感じさせてくれます。

帰りは矢倉沢バス停から新松田駅へ戻ります。時間の関係で、竜福寺前バス停で乗換えが必要でした。運賃は730円。

冬におすすめ 東京近郊の低山 part2 生藤山~茅丸
二つ目にご紹介するのは生藤山~茅丸を歩くコース。そこそこ歩きごたえのある縦走登山を楽しみたいなら、こちらがおすすめです。

生藤山と茅丸は、どちらも東京都・神奈川県の県境付近に位置する山です。
生藤山は標高990m、茅丸は1019m。
稜線歩きでは明るく開放的な景色を楽しめるポイントが多く、随所で富士山を眺めることができます。近くには大人気の陣馬山がありますが、陣馬山に比べると人が少なく、静かな登山を楽しむのにもぴったりの山です。
今回のコース
私が1月に訪れたのは、鎌沢入口バス停からスタートし、三国山~生藤山~丸山~茅丸を歩いて、和田バス停に下る縦走コースですコースタイムはおよそ5時間、距離は9.5kmほどです。
鎌沢入口バス停→鎌沢休憩所→三国山・生藤山登山口(鎌沢)→蚕山平→佐野川峠→甘草水→蚕山→三国山→生藤山→丸山→茅丸→連行峰→山ノ神→大草里山登山口→和田第二尾根登山口
→和田バス停
アクセス JR中央本線 藤野駅から鎌沢入口バス停へ<所要約10分>
鎌沢入口バス停までは神奈川中央交通バスに乗車します。
JR中央本線 藤野駅2番乗り場から、野08:和田[相模原市]行きに乗車。
所要約10分、300円。
バス停は駅の改札を出て目の前の階段を下りるとすぐ。
トイレは改札を出て右手。
鎌沢入口バス停にトイレはありませんが、歩いて1時間ほどの鎌沢休憩所にあります。


ベンチの奥の丸太をイメージした建物がトイレ。男女別で、汲み取り式です。
鎌沢入口バス停~三国山~生藤山~丸山~茅丸~和田バス停
鎌沢入口バス停から登山スタートです。ご覧の通り、日が当たらず寒い!しばらく舗装路を歩きます。

まずは4.6km先の三国山を目指します。

次第に集落の中を通る道に入っていきます。


登山口に到着。赤い実がかわいい。

徐々に山に入っていきます。天気良好!登山日和となることを確信しました。

この鳥居が見えてきたら、富士山の絶景ポイントです!

鳥居の手前から左方向を見ると、富士山が大きく見えます。圧倒的な存在感。
何度見ても飽きない。どこから見ても美しい。

三国山からや生藤山からも富士山は見えるのですが、枝が被ってしまっていて、きれいに写真に収めることが難しい。こういうとき望遠レンズがあったらな~と思いつつも、重いので躊躇してしまいます。

基本的に歩きやすいコースですが、ところどころこういった急な斜面を降りるところがあります。

こういう明るい道は大好物。冬らしい、気持ちのいい道です。

ここでは右手にきれいに富士山が見えました。

さて、このコースで一番気に入ったのが茅丸から見た富士山です。茅丸山頂は木が切られていて、富士山の眺めが抜群です。


山頂標識の足元にはお地蔵様が描かれた石が。天気がいい日に、ここに来れたことに感謝。

茅丸には日当たり良好なベンチがあったので、ここでお昼にしました。山の定番カップラーメン!
ガスの残量が残り少ないものを2つ持参したのですが、それでもパワーが足りず、同行者から追加でお湯を恵んでもらいました。

日なたで温かいものを食べていても、風が吹くと体が芯から冷えてきます。ごはんタイムはそこそこに、下山開始です。
和田バス停に向かう途中にも茶畑がありました。

小さな商店があります。寒いけれど、穏やかで楽しい一日になりました。

和田バス停は、神奈川県立陣馬自然公園センターの横にあります。このセンター、立派な建物ですが、平成27年に閉館してしまっているようで、中には入れません。トイレは使えます。
和田バス停から藤野駅までは、行きと同じバスで、所要14分。運賃は変わらず300円です。
帰る前に、藤野駅改札出てすぐのところにある「ふじのね」に立ち寄りました。観光案内所になっていて、特産品が数多く並んでいます。こんな感じのおしゃれなパッケージの商品もたくさんあります。

2つのコースを比べてみた!
私が次にまた行くなら、3月末頃の矢倉岳です。山頂に咲いていたミツマタの花が咲く時期を狙いたい。対して、生藤山~茅丸は秋の時期に訪れたいと思いました。紅葉の時期には、あの辺りの山がどんな表情を見せてくれるのか、この目で見てみたい。
2つの山行の特徴を表にしてみました。あなたはこの2つならどちらを選びますか?
所在地 | 駅・バス停 | コースタイム・距離※ | おすすめポイント | |
矢倉岳 | 神奈川県南足柄市 | 新松田駅 (大雄山駅も可) 地蔵堂BS、矢倉沢BS | 約3時間半・約5km | 短い時間と距離で 迫力ある富士山を 一望できる |
生藤山~茅丸 | 神奈川県相模原市 東京都檜原村 | 藤野駅 鎌沢入口BS、和田BS | 約5時間・約9.5km | コースの随所で富士山を眺めながら 縦走登山を楽しめる |
※コースタイムと距離は情報源によって前後するため、おおよそで表記しています。実際に行く場合は詳細を調べてください。
【2024-2025冬】山登りまとめ
改めて冬の低山歩きの魅力を感じることができた今シーズン。ブログを書くことで、自分がどんなことを考えて山を選んでいるのかを考える機会になりました。まだまだ行きたい低山はたくさんあり、来シーズンも楽しみです。
3月になったというのに東京でも寒い日が続いていましたが、私の心はもう春にシフトしています。
先日、instagramのリール動画では花が恋しくて、以前訪れた宝登山の花について動画をアップしました。
冬の「富士山を見る低山歩き」から、春の「花を楽しむ低山歩き」へ。
高山は雪解けが進み、高山植物を楽しめる頃までもうしばらくお預け。
今のうちに低山をたくさん歩いて、夏山に向けた体づくりをすすめたいと思います。